マルチ・ポテンシャライト
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ミニマリスト的思考法

モノを減らすことの重要性は科学的に説明できる

《本記事の概要》モノを減らすと,無駄なエネルギーを使わなくて済むようになります.なぜかというと,それが自然界の法則に従っているからです.つまり,モノを減らすことの重要性は科学的の法則によって説明できるということです.さて,その科学的な法則とはなんでしょう?

 


 

私は仕事柄,物理や化学の本をよく読みます.しかし難解な教科書ばかりでは眠たくなるので,読み物的な本も読みます.熱力学で理解する 化学反応のしくみという本の中で,熱力学の第2法則を説明するたとえ話として片づけの話が出てきたので紹介しようと思います.

熱力学の第2法則とは

熱力学の第2法則とは,エントロピー増大の法則とも言います.エントロピーとは,でたらめ度合いというか,乱雑さの度合いを表す量です.その「エントロピーが増大する」という法則ですので,簡単に言うと,「何事もでたらめ(乱雑)な方へと進む方が容易い」ということを表しています.これは,科学の世界ではよく知られた法則です.

 

例えば,ヘリウムガス入りの風船を針で突いて割ると,中に入っていたヘリウムガスはどこへいくでしょう?ご想像の通りで,空気中に混ざってしまってどこへいったか分からない状態になります.例えば,お茶の入った湯飲みをひっくり返すと,湯飲みの中のお茶はどうなるでしょうか?ご想像の通りで,ちゃぶ台の上にびちゃーっと広がります.これを元どおりに戻すことはほぼ無理です.

 

このように,乱雑な方向への変化は簡単に起こりますが,その逆方向の変化は起こらないことを表した法則です.

モノが多くて部屋が片付かないのは,自然界の法則に従っているだけだから仕方ない

私はつい1年前くらいまで,本当にモノが捨てられないタイプの人間でした.こんまりさんの片づけの魔法を読んだことをきっかけに断捨離に目覚め,ミニマリストという生き方について考えるようになって,モノを減らすことの重要性を実感しているところです.

 

片づけでまずやるべきことはモノを減らすことです.ではモノが減らせずに多いままだとどうなってしまうのか?このことを熱力学の第2法則と照らし合わせて考えてみたいと思います.

 

モノが多いとどうなるか?

先ほどご説明した熱力学の第2法則に従ってモノは散らかる(乱雑になる)方向に進んでいくのです.つまり,たくさんモノがあれば,それらは1箇所にきちんと収納されているより部屋中に出しっぱなしで転がっている方へ自然と変化していくということです.

 

お片づけを教える前の小さな子どもは,当然ながら出したら出しっぱなし,遊びっぱなしで部屋中におもちゃが散らかってしまいます.これが自然です.当たり前のことです.そして大人の私達も,分かっちゃいるけど片づけられないのです.なんとなく熱力学の第2法則が言っていることに従っているような気がします.片づけても片づけても,

 

片付かないのはなぜ?そう考えて憂鬱になる人もいらっしゃるかもしれませんが,それは自然界の法則なので仕方がないと思えば,憂鬱な気分も少しは晴れるのではないでしょうか.

 

注:気分が晴れたからといって散らかしっぱなしでも良いという話ではありません.

「片づける」ことにエネルギーが必要な理由

熱力学の第2法則に従うとすると,モノが散らかるのは当たり前のことのように思えます.モノが多ければ,その散らかり具合もひどくなります.場合によっては「足の踏み場がない」という状態に陥ることでしょう.

 

散らかっている状態はエネルギーを消費する

足の踏み場がないほど散らかっていると,人間は無駄なエネルギーを使わなければならなくなります.必要な時に必要なモノがどこにあるかわからなくなるので,部屋中探し回るということをしなければなりません.これはけっこうエネルギーを使う行為で,疲れます.

 

また,足の踏み場がない部屋だと,部屋を歩いている時に何かを踏んづけてしまって足を怪我することもあるでしょう.場合によっては病院に行かなければならないかもしれません.怪我をして病院に行くという行為も,歩きか自転車か自動車か・・・その手段は人それぞれですがいずれにしても移動しなければいけませんので,エネルギーを使います.

 

そう考えると,無駄なエネルギーを使わなくて済むように,部屋を片づけておきたいという思いが自然と湧いてくるのではないでしょうか.しかし,部屋が散らかるのが自然界の法則だとすると,片づけるという行為は自然界の法則に反する行為ということになります.自然界の法則に反するには,エネルギーを必要とします.つまり,片づけにはエネルギーが必要です.

 

モノが少なければ片づけるエネルギーを節約できる

でも,片づけるモノが少なかったら?そんなにエネルギーを使わずとも片づけができるような気がしますよね.ですので,やっぱりモノを減らすということは,片づけの最初の段階でやるべき大事な手順なんだということを改めて感じます.断捨離を熱力学の第2法則に照らし合わせてみても,やっぱりモノを減らすことの重要性が証明された気がします.

 

片づけは「一気に,短期に,完璧に」することが大切

これはこんまりさんの著書,人生がときめく片づけの魔法の中にでてくるフレーズです.こんまりさんは,まずはモノを捨てることを一気に,短期に,完璧に終わらせるようにと言われています.「片づけ」の中でも最も重要な「モノを捨てる」という部分を,一気に終わらせるべきというのも,エネルギー消費という観点から考えると納得できます.(そんな観点で考えなくても十分納得はしているのですが)

 

片づけはエネルギーが必要な行為ですので,何年も何十年もエネルギーを使い続けるより,一気に終わらせてしまえば以後,片づけにエネルギーを使う必要はなくなります.ですので,一気に,短期に,完璧に,片づけを終わらせることができれば,あとは片づけにエネルギーを注ぐことなく,自分のやりたい趣味や仕事に思う存分エネルギーを使うことができるようになるでしょう.そうすると,やりたいことができているので,ハッピーな状態ですよね.

 

おわりに

片づけと熱力学の第2法則の関係について考えてみましたが,自然界の法則には逆らう(散らかった部屋を片づける)のは大変なんだな,ということを改めて感じました.今回は科学者の視点で断捨離について考えてみました.

最後まで読んでいただきありがとうございました.なお,本記事において,科学的な厳密性は一切無視して書いておりますので,専門家の方からはお叱りを受ける内容もあるかもしれませんがご了承ください.